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堀之内九一郎『どん底からの成功法則』
「私は恥をさらしながら、そして泥を吐くようなつもりで本書を書きました」(P6)

どん底からの成功法則

ホームレスから年商102億円の社長。

「・・・!!??」

え!?
すごい。

 書店で本書を手に取った瞬間の私の感想です。
他の本の中に堀之内さんが紹介されており、なんとなく存じ上げていました。
「本当に世の中には不可能なんて存在しないんだなあぁ~、すごい方がいらっしゃるんだなぁ~」と軽く流していました。
しかし、実際彼の本を手に取った時、ビビッとくるものがありました。
おそらく「これは実話である」と実感したんだと思います。
「ホームレスから社長になった方は存在した、どん底からでも成功できるんだ、その方法を知りたい、学びたい」と思いました。

読めば読むほど、堀之内さん本人と会話しているような感覚になりました。
リアルな体験談だからこそ「次はどんな方法を使ったんですか? どうしてこうしたんですか?」と質問しながら本が読めたのだと思います。
お金に関することも書かれているのですが、ギリギリの勝負を潜り抜けてこられた危うさやスリルが伝わり、「いやぁ・・・。この方法は私には真似できません」と思ったり
”目標に向かって、どんなに効率が悪くても一歩を踏み出しなさい。そうすれば、次の一歩が見えるから”というようなメッセージがあれば、「今この環境で、私ができることは何だろうか」と探してみたり
”どん底に落ちたら、まずは自分の定点を知りなさい”という言葉が出てくると「分かりました! 今の私が反省すべきところはここで、・・・」と考えてみたり。

そして最後に、”私もあなたと同じ、人生まだまだこれからです。共に、精一杯生きていきましょう”、「ありがとうございました。私、頑張ります」と会話を交わしたように思います。

それくらい、堀之内さんの想いが伝わり、魂を感じた本でした。
エピローグに

 私に本を書く資格があったのかどうか、それはいまもわからないままです。
 本を書くにあたって、ホームレス当時の恥ずかしい話や、話してもいいのだろうかというようなことも思い出して、涙に詰まってしまったこともありました。
 本当に恥ずかしいことだらけでしたが、それでもこれを読んでくださったあなたが、いまよりほんの少しでも充実した生活を送ることができるならと、心を込めて書いたつもりです。(P190-8行目)


とあります。
確かに、私には賛成しがたい内容も含まれていました。
でもそれは、私が堀之内さんほどのどん底を経験したことのない甘っちょろい人間だからだという理由もあると思います。
自ら恥ずかしいとおっしゃるような話を、少しでもみなさんのお役に立てるなら、と書いてくださった彼の人としての器の大きさといいますか、偉大さを感じています。
何より、表紙の堀之内さんの表情のやわらかさが人柄の良さを示していますね。

堀之内さんのありのままの生き様を見せていただき、私のこれからの人生の重要な道しるべをたくさん教えていただきました。
「本書を書いてくださってありがとうございました」と伝えたいです。

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【2014/10/25 15:08】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『ミミズクと夜の王』 紅玉いづき
宝物を拾いました。この物語には、ずっとそばにいてほしい・・・

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)
紅玉 いづき 磯野 宏夫
ミミズクと夜の王 (電撃文庫)


心に響く小説は、本を開くとすぐ分かります。
これはすごい、と。
今回もきました。
これはすごい・・・
すっごく感動したとか、泣いて泣いて泣きまくったとか、そういう激しい感動ではありません。
心にポッと、小さなろうそくが灯るような幸せがあります。
ずっとそばに置いていたい、宝石のような物語でした。

言葉って、なんて未熟なんだろうと思います。
感情を表現しきれません。
細かな感情描写は無いのに、この物語はこんなに心に響く。
心はあれこれ言葉で表現できるものではありません。
直観に近いところがあります。
突然ふっと湧き起こる。
その一瞬の出来事を短い文章で連ねています。
長々と表現していたら一瞬の輝きが消えてしまいます。
そんな短い文章がダイレクトに心に響く。
素敵な本に出会ったな、と思います。


人は、感情がないと人ではありません。
愛、哀、喜といった心の動きが人をつくります。
これは、ひとりの少女が人間になる物語です。
優しさに触れ、自分を見つけていきます。
全体を通して、この小説には「幸せ」という言葉が多く使われています。
しかしその単語は、物語の進行とともに深みが増していきます。
同じ言葉でも、同じ意味ではありません。
ミミズクの成長に伴って(様々な感情に触れ、心を知るにつれ)、幸せの意味が深くなってゆくのです。

感情とは、人の持つ最高の宝物ですね。
この本に登場するすべての美しいもで、私の心は満たされています。


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【2013/04/27 15:46】 | | トラックバック(1) | コメント(2) | page top↑
『RDG2 レッドデータガール2 初めてのお化粧』 荻原 規子
人と自然


RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧 (角川文庫)
荻原 規子 酒井 駒子
RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧 (角川文庫)



現代の私たちは、自然に対してどういう感情を抱いているのでしょう。
人間は、自然の上には決して立てないということを忘れているような気がします。
そもそも、人間も自然の一部です。
なのに、環境破壊など人間は自然にはむかうことが多い。
もともと日本人は自然を愛し、自然と共に生きてきた民族です。
それを考えると、自然との対話が薄くなった現代を寂しく思います。

この作品に登場する山伏や陰陽師といった人々は、人知を超えたものと古代から関わってきました。
それが自然との対話になり、地球と共存していたのです。
そんな彼らが少なくなり、地球と話さなくなった人間は滅びの一途をたどります。
今の時点では、これから物語がどう転ぶのか不明な点が多いです。
しかし、姫神は人類滅亡をほのめかしました。
この先どうなるのか、まだまだ楽しませてくれそうです。

このシリーズを読んでいると、人間と自然の関わりについて考えさせられます。
自然の恐ろしさ、偉大さ、そういったものが、姫神や神霊を通して伝わってきます。
それは底知れぬ恐怖であり、神々しく美しいものです。
古代の人がなぜ、自然を愛したのか少しだけ分かったように思います。
今とは異なる、澄んだありのままの自然があったのでしょう。
神さまだって、本当に人の心の中にいたのでしょうね。

さて、泉水子というひとりの少女の成長を描いた小説としても面白いです。
感情描写、情景描写共に細かいので、映画を見ているようにはっきりとその場を想像できます。
泉水子が、自分を変えようと必死で努力していることもしっかり伝わってきます。
読んでいる私も励まされ、とてもいい刺激を受けています。


まだまだ全体が見えません。
これからどうなるのでしょう。
続きを読みたくて読みたくて仕方がないです。
ということで、早速次巻いってみよー!!!

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【2013/01/20 12:40】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『ゆんでめて』 畠中恵
出会いと別れを繰り返して、私たちは生きている。


ゆんでめて (新潮文庫)
ゆんでめて (新潮文庫)
畠中 恵



これは面白い!!!
物語構成がすごくユニークです。

人生で、幾度か岐路に立たされます。
あのとき別の道を選んでいれば・・・
そんな後悔は誰にだってあります。
しかし、たとえその時別の道を選んでいたとしても
悲しいことも起こるし、嬉しいことも起こるでしょう。
どちらを選んだから悪いということはないんです。

もう一方の道には、今とは違った未来があるかもしれない。
しかし今得たものは無いかもしれない。
どちらかを選ぶことで、一方は捨てることになります。
と同時に、新しい何かを得ることになります。
出会いと別れ。
私たちは常に何かを失い、何かに出会いながら生きているんです。


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【2013/01/11 22:37】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『斬られ権佐』 宇江佐 真理
本物の愛は、あとになって気が付くものなんです。

斬られ権佐 (集英社文庫)
斬られ権佐 (集英社文庫)
宇江佐 真理


最後まで読んで、この作品の良さが分かりました。
淡々とした日常生活。
波乱万丈な冒険小説が好きな私としては物足りないなぁと思っていました。
しかし、だからこそ権佐の愛を身近に感じます。

私たちの日常生活とほぼ変わりない毎日。
そんな時起こったある事件。
愛する家族を守るため、権佐は自身を犠牲にします。
「あ・・・、愛ってこういうことか」
その時分かりました。
普段の何気ない行動が実は愛でいっぱいだったり、憎まれ口をたたいてもそれは愛情の裏返しだったり。
大切なことは、いつも後で分かるものです。
そして、その人を本当に大切に思うものです。
本物の愛は、あとから気づくものなんです。

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【2013/01/11 22:26】 | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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